清交社関大会
池内理事長の卓話聞く 学長との改革推進にエール
清交社関大会(加藤拓会長)の新年のつどいが、2月16日にANAクラウンプラザホテル4階「桃山の間」で、ゲスト2人を含む16人の参加を得て開催された。
まず、加藤会長から、新年の挨拶と参加者への感謝の気持ちと、池内啓三理事長が大変お忙しい中お越しいただいたことへのお礼を述べた後、早速、「この伝統を、超える未来を。」というテーマで、10月1日から2期目の理事長を務められる池内理事長の卓話の時間となった。
まず、①混沌とする世界情勢では、思想家ジャック・アタリ氏の「液状社会」について、「我われの住む現代社会は変質しやすく、液体のように極めて流動的な液状社会になったと言える」とし、京都大学の中西輝政著の「日本人として知っておきたい『世界激変』の行方」の本を紹介して、「トランプ、プーチン、習近平の3人が勢揃いした世界は、これからどんな方向にむかうのか?大きな転換点を迎えた」と、日本を取り巻く情勢は悪化の一途を辿っているとの認識を示された。
続いて、②日本の教育の現状と課題では、進学率の動向、大学の定員割れが4割超となっていること、私学は大都市圏に集中、なかでも東京が断トツであること、また、財政問題としての私学助成のあり方に疑問を呈され、学生一人当たり公財政支出はOECD比較で国立大学については世界トップクラス(218万円/年)の水準であるが、私学は同17万円で国立大の13分の1、OECD各国で最下位であることを紹介された。
③関西大学の取組みとKandai Vision 150については、これまでやってきた経緯の内、事務職員新人事制度、大学教育職員定年延長制度改革などについて紹介。創立150年に向けての長期計画については、多様性の時代を関西大学はいかに生き抜き、先導すべきかというテーマで、教育、研究、社会貢献、組織運営の4分野に分けて、芝井敬司新学長とともに、その基本方針を進めていくことを熱く述べられた。
この後、上原洋允会員(前関大理事長、現顧問)の発声で乾杯、フレンチコースに舌鼓。
最後に、畑下辰典会員(元校友会長)から、大学運営が難しい中で、芝井新学長と一緒になって大学改革に頑張ってもらいたいとのエールを送られ、懇親会はお開きとなった。
(幹事 松永明)
(清交社気付=06-6341-8001)